韓国ならではの暖房&給湯器・ボイラー(オンドル)。
その使い方から使用上の注意をチェックしましょう!
ボイラーとは?
ボイラー(보일러)はお湯を沸かす機械です。
韓国のお部屋にはボイラーが設置されていて、電源をいれることによって温水の使用が可能になります。
※一部例外のお部屋もあります。
毎日のシャワーはもちろん、水道でお湯を使用する時にも必要になります。
また、韓国の暖房はオンドルが一般的です。
オンドルは床下に張り巡らされた管の中に、高温のお湯を流すことで室内を温める、韓国式の床暖房です。
お湯が流れるということはオンドルの使用にはボイラーが必要になりますよね。
ほとんどの場合、ボイラーのスイッチとオンドルのスイッチはひとつになっています。
そのため韓国ではオンドルのことをボイラーと呼ぶこともあります。
ボイラーはガスを使用するため、使用料金はガス代として請求されます。
年中使用しますが、オンドルをつける冬の時期はガス代が高くなります。
ボイラー室の窓は夏に開けて、冬に閉める
ボイラー自体は各部屋に設置されていることもあれば、建物の別の場所に設置されていることもあります。
もし各部屋に設置されていれば、室内にこんな扉があるはずです。
ここはボイラー室(보일러실)と呼ばれ、開けるとボイラーと、エアコンの室外機も置いてあることがあります。
※ボイラー室の位置がわからない時はオーナー様に聞いて確認しましょう。
ボイラー室内にも小さな窓があるのですが、この窓は夏に開けて、冬に閉めておいてください。
夏はエアコンの室外機が作動するため、熱がこもるとエアコンの温度が下がりにくくなったり、室外機が故障していまいます。
冬は気温が下がると、ボイラー内に溜まっている水が凍結し、破裂の危険性があります。
機械が故障してしまうと修理費・取り替え費は自己負担となりますので、ご注意ください。
スイッチの操作方法
設置されている機械によって少しずつ異なりますが、基本的な操作は一緒です。
ダイヤル式
①電源(전원/운전)
ボイラーの電源。スイッチの高さが低いとオン(켜짐)、高いとオフ(꺼짐)になっています。
②暖房温水切り替えスイッチ(난방온수/온수전용)
暖房と温水の両方の使用か、温水のみの使用かを切り替えます。
夏は온수전용(温水専用)にしておくとお湯だけ使用でき、床は暖かくなりません。
冬は난방온수(暖房温水)にして、お湯とオンドルを使用します。
③暖房水温度調節(난방수온도조절)
暖房に使用する水の温度を設定します。
55℃〜の表記はオンドルを流れる水の温度のため、室温ではありません。
少しわかりにくいですが、65℃くらいが適温になります。
ここの表記が20〜30℃台の場合は室温の表記になるので、希望の室内温度で設定します。
ダイヤルを一番下の外出(외출)に合わせると外出モードになります。
外出モードに合わせる時は主電源を切らないように気をつけましょう。
④温水温度調節(온수온도조절)
シャワーや水道で出てくるお湯の最高温度を選択します。
水温は蛇口で水と混ぜながら調節可能です。
スイッチ上部の四角で囲った部分はボイラーの運転状況を示すランプです。
・運転(운전):スイッチのオンオフを確認できます。
・水補充(물보충):ボイラー内の水が不足すると点灯します。オーナー様か管理室に連絡しましょう。
・燃焼(연소):ボイラーがお湯を温めているときに点灯します。赤色の場合が多いですが、エラー表示ではありません。
ボタン式
①暖房の電源(난방)
オンドルの電源。
②暖房の温度調節(난방온도)
暖房の温度を調節します。
10~30℃の表示であれば室温表示、50~80℃の表示であればオンドルを流れる水の温度の表示になります。
水温度の場合は少しわかりにくいですが、65℃くらいが適温になります。
表示は室内温度、点滅時は設定温度です。
③温水(온수)
水道・シャワーから出る水の温度。
この場合オンドルの電源とは別なため、夏はこのボタンのみ使用します。
④外出(외출)
外出モード。オンドルの電源が入った状態で押すタイプと、このボタンを押すとオンドルの電源が入るものとあるので、確認してから使用してください。
①電源
スイッチ全体の電源。
②暖房のスイッチ&温度調節(난방온도)
真ん中のボタンが暖房のスイッチ、上下ボタンで設定温度を調節します。
表示は室内温度、点滅時は設定温度です。
③温水のスイッチ&温度調節(온수)
水道・シャワーから出る水の温水のスイッチ、上下で水温調整します。
夏はこのボタンのみ使用します。
④外出(외출)
外出モード。気温が氷点下になる冬はこのスイッチでボイラーの凍結を防ぎます。
おうちコリアでは入居時にボイラーの操作方法も説明しているのでご安心ください😊
気温が氷点下になったら外出モードに!
韓国の冬は最高気温でも氷点下になります。
寒いと−20℃近くになることもしばしば。
これだけ寒いとボイラー室の窓を閉めていても、ボイラー凍結の恐れがあります。
そのため、気温が下がってくるとボイラーのスイッチは切らずに、外出モード(외출)にしておかなければいけません。
外出モードはボイラーを完全に切らずに、低温で水を流し続けます。
保温効果は低いですが、水が冷めきらないためボイラーの凍結を防ぐことができます。
気温が0℃を下回ってきたら、部屋を空ける時にはこの外出モードにしておくことを忘れないようにしましょう。
一時帰国等で家を長期間空けておく時も必ず外出モードにしておいてください。
乾燥するが、加湿には注意!!
オンドルを使用すると室内が少し乾燥してきます。
部屋が乾燥すると加湿器を使用される方が多いですが、注意です!
韓国のお部屋は湿気が溜まりやすくなっています。
湿気の多い夏だけでなく、冬でもシャワー後の湿気が抜けにくく、ベッドの裏側やクローゼット、本棚の裏に湿気が溜まってしまいます。
肌では乾燥していると感じても、加湿器をつけてしまうとさらに湿度が上がってしまい、部屋中にカビが生えてしまします。
壁紙にカビが生えてしまうと、壁の張替え代を負担しなければいけません。
部屋の大きさにもよりますが、高ければ50万ウォンを超えてしまうこともあります。
ベッドの裏やカーテンの裏など、見えないところにカビは生えやすいので、こまめにチェックし、加湿器の使用は控えるようにしましょう。
- ボイラーは温水とオンドルの使用時につける
- 年中使用し、使用した分はガス代として請求される。
- 冬はボイラー凍結の恐れがあるため、ボイラー室の窓を閉め、外出モードを使用する。
- 乾燥しても、加湿器は使用しない方がいい。